持病があっても、インプラント治療は可能な時代へ
「糖尿病があるから」「心臓の病気で手術は無理と言われた」「薬を飲んでいるからインプラントはできない」
当院には、こうした持病を理由にインプラント治療をあきらめている方から、日々多くのご相談が寄せられています。
確かに、全身疾患をお持ちの方に対しては、慎重な判断が求められます。しかし、正確な診査・適切な術前準備・医科連携が整っていれば、多くの方が安全に治療を受けることが可能です。
代表的な全身疾患と、インプラントへの影響
糖尿病
糖尿病は、傷の治りに時間がかかることから、インプラントの治癒や骨結合に悪影響を及ぼす可能性があります。しかし、血糖コントロールが良好な状態(HbA1c 7.0%以下が目安)であれば、インプラント治療は十分に可能です。
当院では、事前の血液検査によりHbA1cなどの指標を確認し、必要に応じて主治医と連携しながら治療の可否を判断します。
高血圧・心疾患
高血圧や不整脈、狭心症、心筋梗塞の既往歴がある方は、術中・術後の循環器系のリスクに注意が必要です。血圧がコントロールされており、主治医の許可が得られれば、多くのケースで術前後のモニタリングと投薬管理を行うことで安全に治療可能です。
骨粗鬆症
骨の密度や質が低下する骨粗鬆症では、「骨にインプラントを埋め込む治療はできない」と考えられがちですが、服用薬の種類と服用期間によって対応が異なります。
特にビスホスホネート製剤やデノスマブ(プラリア)を使用している場合、顎骨壊死のリスクがあるため、主治医と慎重に連携しながら治療計画を立てます。
抗血栓薬(血液をサラサラにする薬)の服用
脳梗塞や心筋梗塞の予防として、ワーファリンやバイアスピリンなどの抗血栓薬を服用されている方も多くいらっしゃいます。
当院では、薬の休薬が必要かどうかを慎重に判断し、必要に応じて医科と連携しながら安全性を確保します。ケースによっては休薬せずに治療を行う方法も選択されます。
がん治療歴がある方
放射線治療や化学療法の影響で、骨や粘膜の治癒力が低下している場合があります。特に、顎や顔面周囲に放射線照射を受けた方はリスクが高いため、詳細な既往歴の聴取と画像診断が必須です。
当院では、リスクに応じた代替治療のご提案も含め、安全性を最優先に治療の可否を判断します。
当院の取り組み ~ 全身管理に配慮した治療体制
1. 医科連携による安全管理
当院では、主治医やかかりつけ病院と連携を取りながら、治療の可否とタイミングを総合的に判断しています。必要に応じて紹介状や診療情報提供書を用い、医科との情報共有のもと、安全性を最優先に治療を計画いたします。
2. 術前検査とリスク評価
血液検査・血圧測定・心電図・問診などを通して、全身状態の正確な把握を行います。特に糖尿病・高血圧・骨粗鬆症の患者様には、精密な術前評価を実施しています。
3. 静脈内鎮静法による低侵襲オペ
高齢の方や持病がある方にとって、ストレスが少ない治療環境は非常に重要です。当院では、静脈内鎮静法(リラックス麻酔)を導入しており、血圧や脈拍を安定させたまま、安全にインプラント手術を受けていただけます。
4. 高度な設備と技術による短時間手術
当院では、歯科用CT・マイクロスコープなどを完備し、手術時間を短縮し、身体への負担を軽減しています。
例:70代・糖尿病ありの患者様
70代女性。糖尿病の既往があり、他院では「インプラントは難しい」と説明された症例です。
当院でHbA1cや主治医との情報共有を行い、血糖値が安定していることを確認の上、静脈内鎮静下での抜歯即時埋入を実施。
治療後も順調に経過し、咬合機能と審美性を回復されました。
諦める前に、専門医の診断を受けてください
全身疾患をお持ちの方でも、適切な準備・連携・配慮を行えば、インプラント治療を安全に進められる場合が数多くあります。
大切なのは、「できない」と決めつけることではなく、正確な診断と、あなたに合った治療計画を立てることです。
当院では、全身管理と高度な医療体制を兼ね備えた専門クリニックとして、持病のある方でも安心してご相談いただける体制を整えています。
まずは、無料カウンセリングをご利用ください。あなたの状態に合った最適な治療法をご提案いたします。